PROCESS
コーティングの仕上がりは、塗る瞬間ではなく、その前の準備で決まります。GLOSS LABが1台に丸1日以上かける理由を、工程順にご説明します。
まず、お車の現在の状態を一緒に確認します。塗装の色あせ、洗車傷、雨染みの程度を専用ライトで診断し、「どこまで直せるか」「どのメニューが最適か」を施工前に正直にお伝えします。
診断には膜厚計を使用します。過去に板金塗装された箇所や塗装が薄くなっている箇所は研磨できる量が異なるため、数値で確認してから研磨計画を立てます。「磨けば直ります」と安請け合いしないことが、私たちの誠実さです。
高圧洗浄と手洗いで、砂や泥を丁寧に落とします。仕上げのすすぎには不純物を取り除いた純水を使うため、水道水のように乾いた跡(水染み)が残りません。
すすぎ水は純水を使用。水道水に含まれるカルキやミネラルは乾くとイオンデポジットとして塗装に焼き付きます。コーティング直前の塗装面に、新たな汚染源を持ち込まないための基本です。
洗車では落ちない「見えない汚れ」を取り除く工程です。ボディに刺さった鉄粉、古いワックスや油分を専用剤で分解し、塗装を素の状態に戻します。触るとツルツルになるのがこの工程の合図です。
鉄粉は溶解剤とトラップ粘土を併用して除去します。仕上げの脱脂を怠ると、被膜は油の上に乗ることになり、本来の耐久年数より早く剥がれます。ガラス被膜の寿命は、実はこの地味な工程が握っています。
長年の洗車でついた細かな傷やくすみを、機械で少しずつ磨き落とします。塗装そのものが持っていた透明感と光が戻ってくる、いちばん劇的な工程です。
夜の街灯の下で見える渦状の傷——スワールマーク——は、粗さの異なるコンパウンドを段階的に使い分けて消していきます。研磨は1パネルごとに天井の六角照明で映り込みを検査。歪みが残っていれば、合格するまでやり直します。
整えた塗装面に、ガラス被膜を1パネルずつ塗り込みます。塗ってすぐ拭き上げるのではなく、被膜が塗装と結びつくまでの時間を管理しながら、ムラなく定着させます。
施工ルームは空調で温度・湿度を管理し、粉塵の混入を防ぎます。被膜は塗布後すぐには硬化しません。初期硬化までの管理を終えて、はじめて「施工完了」と呼べると考えています。だからGLOSS LABは、雨の日の急な引き渡しをお断りすることがあります。
六角照明の真下で、映り込みの歪み・拭きムラ・塗り残しを全パネル検査します。合格した車両だけを、今後のお手入れ方法のご案内とともにお返しします。
引き渡し時には、被膜を長持ちさせる洗車方法(中性シャンプー・優しい拭き上げ・酸性汚れの早期除去)を必ずご説明します。コーティングは「売って終わり」ではなく、正しいお手入れと年1回のメンテナンスで完成する商品だと考えています。